1. 切断理論

ガラス表面にカッティングホイールで臨界荷重以上を与え走らせると、まず押し込み時にメジアンクラック(垂直亀裂)が生じ、荷重がなくなる過程での引張り応力、熱応力の影響でラテラルクラック(水平亀裂)が生じます。


2. 切断油の役割

良好な割段を行うには、メジアンクラックを伸展し、ラテラルクラックを抑制する必要があります。メジアンクラックを伸展させるために素早く切り線内に浸透し、また熱応力を取り去りながらラテラルクラック内に浸透し表面張力でラテラルクラックを抑制するのが切断油の役割です。また、カッティングホイールの洗浄、潤滑などの役割もあります。



3. BSCL6829の特徴

従来から切断油として用いられてきた白灯油は、沸点が170℃〜230℃と品質が不安定であり、熱応力を取り去る上で非常に問題があります。また、洗浄能力は良いが潤滑能力が殆ど無いためカッティングホイール、カッティングホルダー・ベアリングの寿命に悪影響を及ぼし、表面張力もガラス切断に最適な値になっておらず欠けや切り粉が発生しやすく、完璧なガラス切断油ではありません。その上、白灯油に混ざる不純物(主に芳香族類)が加工装置(切断ベルトなど)に悪影響を与えてしまいます。
BSCL6829は、切断に最適な表面張力、熱応力を確実に取り去る(沸点+/-2℃)、洗浄能力、潤滑能力、不純物無しなど全てが白灯油より優れており、ガラス切断のために専用開発した切断油です。
水溶性なので湿度(ガラス表面の水分など)にも影響されず良好な割段が行え、研削工程、洗浄工程、プリント工程、ブチル塗布工程などの後工程に悪影響を与えません。



*BSCL6829は、自動車用ガラス、FPD用ガラス、建築用ガラス加工の切断にご利用いただいております。
*BSCL6829は、極少量でよく、1mLでおおよそ10mの切断加工が可能です。